事業計画

 昨年は、昭和35年に商工会法が施行されてから60周年となる節目の年でありました。これまで商工会は地域に根ざした唯一の経済団体として、中小・小規模事業者の経営基盤の強化及び地域の持続的発展に取り組んできたところであります。
 しかしながら、今、全国各地では、少子高齢化による国内消費市場の縮小、人手不足、働き方改革への対応はもとより、大規模な自然災害が頻発するなど厳しい状況が続く中、さらに新型コロナウイルス感染症拡大により、休業や営業時間の短縮、移動に関する自粛など日々の経済活動に大きな制約が課せられた影響も加わり、事業継続の見通しが立たない、まさに未曾有の危機に直面しています。
 今後は、昨年に引続き国民生活安全性確保の施策、併せて経済の回復に向けての施策が講じられるものと思われますので、速やかな情報収集を行い、町他関係機関と連携し、適切な相談業務と支援策の提供が極めて重要と捉えており、地域に密着する商工会が果たすべき役割や期待はこれまでにも増して大きく、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を注視し社会、経済の変化に迅速な対応が必要となります。
 当会としては、一昨年、新たに経営発達支援計画の認定を受けたことから、当別町との連携を強く持ちながら会員事業所の持続的発展を図るため、引続き伴走型小規模事業者支援推進事業に取組み、経営診断、起業支援等これまで以上に効果が表れるよう実施してまいります。
 次に、積極的に活用を促している小規模事業者持続化補助金は、コロナ特別対応型も含め、引続き各事業所に制度説明を行い適切な支援を継続致します。
 さらに、従来からの継続事業は、検証を重ねながら会員増強活動、共済加入推進等、会の基盤を安定化させる取組を行います。併せて、会員ニーズを的確に把握する巡回訪問の強化と相談業務に向けて、職員の資質向上を図り、会員や地域から「信頼される商工会」を目標に業務を進めて参ります。
 
地域振興事業は、新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から、殆どの計画が未実施となりましたが、収束を迎えることを念頭に、本来の目的である商店街の賑わいの創出、PR、消費者への感謝を掲げて、第2回目となる「とうべつ商工会まつり」、6年目の「とうべつナイトパーク」を過去の検証を踏まえ、町内外に人を呼び込める演出を検討し開催致します。
 
尚、当該事業は、当別町150周年、当会設立60周年を記念する事業として開催致します。
 道の駅プロジェクトでは、オープン後、多数の町外来場者が訪れていますので、この状況を活かし、会員事業所自慢の一品を直接販売し売上増加に繋げます。
 また、本年は前述の通り、新型コロナウィルス感染症の影響からの回復のため町との連携を図り支援事業を計画し購買力の増強を図ります。
他に共通商品券事業など消費拡大に向けた従来からの取り組みは、検証等をしながら高い効果を生み出すよう継続して実施致します。以上の計画としますが、優先すべきは新型コロナウィルス感染症の影響を最小限にとどめることであり、組織一丸となってこの困難を乗り越え、小規模事業者が希望をもって成長、発展できるよう事業を進めていく所存です。
 会員各位のご理解と関係機関のご指導、ご支援をお願い申し上げ基本方針と致します。


重点推進事項】

1.経営者の意識改革を図り地域に愛される商工業者の育成に努める

2.小規模事業者に対する金融・税務・経理・労働その他の相談、指導及
  び斡旋業務を積極的に推進する

3.商工会組織の拡充強化のため、未加入者の会員加入を促進する

4.経営安定化に向けた各種共済制度の加入促進

5.伴走型小規模事業者支援推進事業による経営支援

6.小規模事業者持続化補助金活用の促進

7.自主財源確立のため収益事業の検討

8.商工会広域連携の推進

9.創業支援事業(空き店舗情報の収集および情報提供)の促進

10.「北欧の風 道の駅 とうべつ」運営への参画及び活用

11.ふれあい倉庫内ふれあいホール運営に関する支援

12.北海道医療大学との連携と商店街の活性化を推進する

13.関係機関と連携し、後継者育成等の推進を図る

14.事業評価制度・人事評価制度の実施

15.自然災害など被害への対応策の指導